税理士飯沼英男コラム

金融不安が不安な理由

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アメリカのサブプライム問題が、考えられていた以上に深刻で問題が長引いています。

米国政府の対応の遅れも問題が深刻化した一因のようですが、行き場を失った投機資金が資源の先物投機に回って資源高を呼び、その結果更に不況が深刻化して金融不安に拍車をかける結果になっているようです。

世界の貿易額(モノやサービスという実態需給関係)

と世界の外国為替取引額(通貨そのものの売買額)は

1995年の統計でおよそ100倍の開きがあるといわれて

いました。

今日では更にその開きは大きくなっています。

貿易額が2006年で対1995年比1.8倍に拡大していますから、仮に同率でも1,100兆ドル(日本の国家予算を約100兆円とするとおよそ1,100倍)という途方もない通貨が地球を駆けめぐっていることになります。

行き場を失うとお金はどこへ流れてゆくのか予想も尽きません。

この先、中国の金融筋へのサブプライム問題の影響も心配です。今は何の発表もありませんが、オリンピック後にはおそらく大きな動きがあるように思います。

金融不安が各国で拡大傾向にあるということは、日本でももちろん無視できませんし、その影響を受けている企業も少なくありません。 しばらく混乱が続くことになりそうですから、物価の変動、自社の取引内容の変動傾向などそれなりに検証してゆく必要があるように感じます。

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